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聞耳の森 / Sylvan Whispers

2012.11.15(木) - 12.8(土)

11:00 - 19:00  日・月・祝 休廊

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写真:竹之内祐幸

刊行物案内
『聞耳の森(ききみみのもり)』 土屋仁応著
“Sylvan Whispers” by Yoshimasa Tsuchiya
アートディレクション&デザイン:中島英樹
写真:竹之内祐幸
寄稿:穂積利明(北海道立近代美術館 学芸部 主任学芸員)
協力:メグミオギタギャラリー

総頁:96頁(カラー80頁 モノクロ16頁)
図版:カラー39点

価格:¥2,940.-(税込)
刊行:2012年11月上旬配本
発行:株式会社求龍堂

1977年生まれの土屋仁応は東京藝術大学で彫刻を学び、2007年に同大学大学院にて保存修復彫刻の博士課程を修了いたしました。この度メグミオギタギャラリーで第三回目となる個展を開催いたします。

2009年には「夢」をテーマに、密やかに息ずく神秘的な生きものの姿を発表し、2011年の展示では魂のルーツを問いかける「神話」の存在を、清々しく凛とした生きものに託して表現しました。「聞耳の森」と題された今展では、世界と対峙し、未来への息吹を感じとろうと聞き耳をたてる鹿、ヒョウ、羚羊といった面々が登場します。

『いきものたちは聞耳をたてる。なにか瑞々しい兆しを察知している。その姿を刻むことで、私たちが聞き取ることのできない希望の気配を、目に見える形にしたい。』

制作を通して作者の感性が外の世界へ解き放たれ、より充実していく過程はそのまま作品の形にも反映されています。静かに「夢」をみる獏や人魚から、個人を超越した「神話」の化身である清冽な麒麟へ、そして現在土屋の作り上げる生きものは混迷した世界で光明を体現する大胆で逞しい存在へと変化しました。

伝統的な仏像彫刻の技法を用いて職人的なまでに仕上がりの質にこだわる反面、土屋は独自の彩色を施し、素材の質をほとんど消し去ってしまうような大胆な表現をしています。今回は表現者として目には見えないものに聞き耳をたて、彫刻の長い歴史と向かい合う土屋仁応の初の作品集刊行を記念する展示でもあります。是非会場にて実物の作品をご高覧下さい。土屋仁応「聞耳の森」展をどうぞご期待下さい。

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