中村ケンゴ

中村ケンゴの現代日式絵画

中村ケンゴが台湾のAKIギャラリーにて個展を開催。2021年の台湾初個展以降に制作された新作絵画を中心に、これまでのシリーズに加え、新たに取り組んでいるひらがなを描いたシリーズ「ひらがな ぺいんてぃんぐ」を展示します。

この度中村ケンゴは、台湾のAKIギャラリーにて個展「中村ケンゴの現代日式絵画」を開催します。中村は多摩美術大学・大学院にて日本画を学び、Eメールで使われる顔文字、マンガの吹き出しやキャラクターのシルエットなど、現代社会を表象するモチーフを用いたユニークな絵画を制作してきました。これらの絵画は日本画の技法で制作され、近年はその色彩や質感の研究も行なっています。また他ジャンルのクリエイターとのコラボレーションのほか、展覧会、シンポジウムなどの企画運営を手掛けるなど、現代を代表する美術作家として活躍しています。海外での評価の高まりにつれ、2021年にAKIギャラリーにて台湾初個展を開催し、同年には台北の関渡美術館にて開催された「模造風景」展にも出品しました。2024年8月には、AKIギャラリーにて2回目の個展を開催します。本展では、前回の個展以降に制作された新作絵画を中心に、「自分以外」「心文一致」「ジャパニーズ・フロッグ」といったこれまでのシリーズに加え、新たに取り組んでいるひらがなを描いたシリーズ「ひらがな ぺいんてぃんぐ」を展示します。「ひらがな ぺいんてぃんぐ」シリーズのまとまった展示はこの個展が初めてになります。

1990年代にポップカルチャーと伝統技法絵画の接続を試みた中村は、近年では東アジアを含めた日本の文化と近代絵画との関係に関心が移ってきており、「ひらがな ぺいんてぃんぐ」シリーズをはじめ、「心文一致」シリーズの《自我曼荼羅》、《○△□》、（今回の個展での発表はありませんが）「モダン・ラヴァーズ」「JAPANS」シリーズなどが、新たな取り組みとして制作されています。