クリス・ベーレンス
オランダ人画家クリス・ベーレンスによる、超絶技巧の新作絵画が集結。日本では7年半ぶりの個展にて、光と影が交錯する、幽玄な異生物の世界へと鑑賞者を誘います。
この度メグミオギタギャラリーでは、クリス・ベーレンス個展「素晴らしき地下世界」を開催いたします。1999年、ベーレンスはオランダ、スヘルトーヘンボスのアカデミー・オブ・アート&デザインでイラストレーションを修了しました。2005年に、Jaski Gallery(アムステルダム)にて開催された初の大規模な個展で一躍名声を得ると、その後メグミオギタギャラリー(東京、2013年、2016年)、ニューヨーク、ロサンゼルス、シアトル、シンガポールなど、世界中で展覧会を開催してきました。 また、2011年に発表されたブロンディのアルバム「パニック・オブ・ガールズ」のカバーデザインも手がけるなど、幅広く活躍しています。
Dates
2024年4月5日(金) - 4月27日(土)
12:00 - 18:00
日曜・月曜 休廊
オープニングレセプション
*作家が在廊予定
4月4日(木) 18:00-20:00
Contact
メグミオギタギャラリー
〒104-0061 東京都中央区銀座2-16-12 B1
素晴らしき地下世界
ベーレンスは、小さな紙片に細筆やインクで細部を描き、さらに別の紙を貼りつなげて描くという、腱鞘炎に悩まされるほどの作業を繰り返しながら、作品の全体を緻密に構成していきます。想像上の景色をありありと表出させる手描きの技術、ピントのずれやレンズの歪み効果により、郷愁を感じさせるような独自の表現、それらを支える高い集中力に加え、近年ではデジタル画像制作も自身の技法の一部としています。レンブラントやフェルメールの影響もうかがわせるベレンスの肖像画は、時空を超えて光と影が交錯する、幽玄な異生物の世界のようです。一方で、日本の伝統文化に見られる精霊信仰や幻想性を、インスピレーションの1つとして挙げています。
本展では、パネルにミクストメディアで描かれた新作32点を展示いたします。一筆ごとに、まるで細胞分裂を繰り返して成長していくようなベーレンスの作品は、作家の内的世界と現実をつなぐ生命体として鑑賞者に語りかけます。自身の表現を追求し続け、試行錯誤の末にたどり着いた力作にご期待ください。なお、4月4日(木) 18:00-20:00にオープニングレセプションを開催し、作家も在廊予定になっております。奮ってご参加ください。
Children of the Night The Start of Something Good
2024
25 x 18 cm
Mixed media on panel
あなたの内側からざわめきが生まれる時。何者かが物陰に隠れてあなたを見ているような、不穏な感覚を覚えた時。少しの間、耳を澄ましてみてください。それは私たちかもしれません。私たちはあなたの目の端に住む生き物です。私たちは甘美な欠落感であり、存在しなかった時間や場所への深い憧れです。私たちはここにいます、これまでも、そしてこれからも。恐れる必要はありません。私たちは待っていました。あなたを見つけた今、私たちは決して離れません。手を取り、一緒に飛び込んでください。ここはもうあなたの家。ようこそ、素晴らしき地下世界へ。
- クリス・ベーレンス
Visiting Hour
2024
36 x 26 cm
Mixed media on panel
Chris Berens creates 'Observation Deck' (Mount Fuji) by Hans Quatfass
クリス・ベーレンス
Biography
1999 The Academy of Art and Design in 's-Hertogenbosch
1976 オランダ オス生まれ
Solo Exhibitions
2024 THE GREAT BELOW, メグミオギタギャラリー / 東京
2023 HEX, Jaski Gallery / アムステルダム, オランダ
2022 The Hug Squad – New Dawn, Jaski Gallery / アムステルダム, オランダ
2020 The Hug Squad, Jaski Gallery / アムステルダム, オランダ
2019 Feniks, Jaski Gallery / アムステルダム, オランダ
2016 Chris Berens, a Modern Jeroen Bosch, Museum Jan Cunen / オス, オランダ
2016 Moonrise, メグミオギタギャラリー / 東京
2015 2015, Jaski Gallery / アムステルダム, オランダ
2015 Nethermoor, Roq la Rue / シアトル, ワシントン
2014 NENSHA, Japan Museum SieboldHuis / ライデン, オランダ
2014 Unmarked, B2OA / ニューヨーク, ニューヨーク
2013 Nensha, メグミオギタギャラリー / 東京